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マンション給水管の劣化・赤錆・赤水について |
建物のライフラインである給水管は、常に水にさらされている状態です。建物が経年劣化するに従い、マンションの給水管も同じく、経年劣化してゆきます。
近年では、鋼管の中に塩化ビニルをライニングした、塩化ビニルライニング鋼管(VLP管)で、直接配管に水に触れにくくしてありますが、給水管のつなぎ目である継手には水が触れる為、劣化し、赤錆閉塞を起こします。
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当社が給水管(ビニールライニング鋼管)を抜管した際の継手部の写真
※漏水当時:築27年 9階建て30戸(給水管に塩化ビニルライニング鋼管(VLP管)使用)
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マンションの概観が見た目で劣化確認し、判断できるのに比べ、給水管は一般的に劣化状況を確認することができにくいために、劣化や、赤錆の進行に気づき難く、赤水が出るようになってから気づくなど、対処が遅れがちになります。
※給水管にVLP管を使用している場合、直管部分は赤錆が発生しない為、赤水が発生しませんが、更に給水管の劣化に気づきにくくなります。
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一時的な赤水対策として、給水管洗浄をしても、最終的には給水管の劣化は止められず、漏水が各所で起きてきます。
漏水が進行した場合、住居部分に壁の染み、カビなどが発生する原因となり、マンション自体の劣化を更に早め、不動産価値が下がってしまいます。
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現在の給水管はビニールライニング鋼管の為、赤錆劣化が発生していても、赤水が出ず居住者の方はそれに気づきません。
給水管の「継手部」が(給水管と配管を繋ぐ部分)このように90%以上閉塞を起こしている状態であっても、直管部が塩化ビニルライニングで覆われているVLP管は「赤水」が出ません。
給水管の継手内部を調査して、はじめて「継手」のみの赤錆劣化を認識することができるのです。
しかし、赤錆劣化している部分は給水管の「継手」のみ。
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今までの「給水管のエポキシライニング更生工事」の問題点
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今まで気が付かないうちに、この給水管の「継手」部のみの赤錆劣化の問題を解決する為、赤錆劣化が無い直管部を含めて、“マンション建物全部の給水管内に、「給水管の更生工事」であるエポキシライニングの工事をしてしまう”のです。
これは無駄な工事ではないでしょうか?
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給水管の漏水箇所配管(量水器周り) |
築25~30年以上のマンション建物の給水管によく使われていたSGP管は、給水管内全てが赤錆に覆われ、「赤水」が発生すると同時に、全体に閉塞が起きます。
Ⅰ:築10年未満 Ⅱ:築20年経過
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築年数の違いによる、給水管の赤錆閉塞とネジ山の状態比較 外観からはわかりませんが、Ⅱは漏水の危険が高くなっています。
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