2009年1月28日発行の一般社団法人 東京都設備設計事務所協会(MET)会誌にて、NMRパイプテクター®について掲載されました。
「NMR工法」の特徴や、日本赤十字社広尾医療センター(給水管)・某大学附属病院(空調冷温水管)でのNMRパイプテクター®の導入実績が紹介されています。
以下、紹介内容です。
世界で最初に防錆装置として磁気装置の使用が開始されたのが30数年前で、以後、永久磁石や電磁石装置が使用されてきましたが、欧米では15年前からいずれの磁気装置も防錆効果が無いとされています。また、電極挿入方式の単電極や線電極も効果が配管の一部分に限定され、配管全体をカバーできない為、欧米では全く使用されておらず、欧米では10年前より装置では配管内の赤錆は防止できないとの市場評価になっております。
その中で、5年前より英国で唯一の配管内防錆装置として普及が始まった「NMR工法」装置の「NMRパイプテクター®」(図1)について技術の紹介を致します。
本「NMR工法」を使用すると、価格高騰が問題となっているステンレス管を必要とせず、安価な亜鉛メッキ鋼管(SGP管)又は、塩化ビニルライニング鋼管(VLP管)で大幅なコストダウンが図れます。
➀ 水の自由電子(水和電子)を利用する電気防錆技術
➁ 水の凝集体を6時間以上小さくし(水和電子が外側に移動)その水が運動すると自由電子を放出
(2005年1月号の「サイエンス」論文参照)
➂ 装置として日本で唯一、防錆効果データを基に2つの防錆関連学会で論文が受理・発表
➃ 日本特許(3952477号)、欧州〔英国、フランス、ドイツ〕(No.1634642)取得
➄ 配管外部装置、断水工事不要、装置10年保証
本建物は築24年時でSGP管を使用していた為、夜間滞留していた朝一番の水は赤錆により鉄分が2.0mg/lと非常に高い状態でした。
「NMR工法」装置設置後、6週間でその水中の鉄分値は0.27mg/lと減少し、配管からの赤錆の溶出を完全に防止し、赤錆の黒錆化を証明しました。(表1)
検査項目 | 設置前 7月5日 |
設置2週間後 7月26日 |
設置6週間後 8月20日 |
水道法 水質基準値 |
---|---|---|---|---|
鉄(mg/l) | 2.0 | 0.48 | 0.27 | 0.3 |
本建物は築27年時で温水管にSGP管を使用していた為、循環水中の赤錆溶出が非常に多く濃い茶色で水中の鉄分値は3.3mg/lでした。「NMR工法」装置設置52日後で0.27mg/l(透明)と、赤錆の黒錆化を証明しました。(表2)
検査項目 | 設置前 12月23日 |
設置52日後 2月15日 |
日本冷凍空調工業会による 冷凍空調機器用水質基準値 |
---|---|---|---|
鉄(mg/l) | 3.3 | 0.27 | 1.0 |
ステンレス鋼の世界的な高騰により、設備資材費が高負担になる問題を、鉄製配管と「NMR工法」との組合せで代替可能とし、大幅なコストダウンを達成し、問題の解決が可能となりました。