2020年1月22日に「空調タイムス」第2807号にて、NMRパイプテクター®が掲載されました。以下、本紙掲載内容一部抜粋です。
東京の、そして日本の陸の玄関口であるJR東京駅-その八重洲口駅前を半世紀以上ものあいだ見守り続ける八重洲口会館。駅前景観に欠かせないランドマークとして存在感を示す本ビルの、空調冷却水・冷温水配管の保全でも、日本システム企画の配管内の赤錆防止・更生装置「パイプテクター®」が活躍している。
「パイプテクター®」を検討・導入する建物は、既に赤錆が発生する等して、送水に影響が出たり、漏水が起こり始めていたりする事が多いが八重洲口会館の場合は”特段問題が無かった段階で検討・導入”しており、非常に稀な事例といえる。
本ビルは1965年(昭和40年)に最初の建物(その後に増築したため、この最初の建物を旧館、増築分を新館と呼び分けている)が竣工した時から、屋上階の冷却塔、地下階の熱源機、冷却水配管・冷温水配管(鉄管)、エアハンドリングユニット(AHU)から成る中央熱源方式空調を主力としている。今年で旧館竣工から55年目となるが、
その間冷却水配管、冷温水配管は竣工当時のものが現役。稼働機関を考えれば驚異的な機能保全性だが、これは、八重洲口会館が当初から事前の設備管理部門(施設管理部)を設け継続的な水質管理や保全活動に取り組んできたことが要因(なお熱源機群は約20年前に、ターボ冷凍機+ボイラーからガス吸収式冷凍機へと更新している)。
そのため2015年(平成27年)に「パイプテクター」を提案された時も「赤水等切羽詰まった状況ではなかったが、冷却水や冷温水の全鉄値がゼロではなかったので、先々への備えとして、予防保全的に使えるかも知れないと考え」(八重洲口会館の後藤好夫代表取締役)、まずは冷温水系に設置したという。当時の印象としては「効果がなければ外してしまえば良いと考えていた」(同)程度だったという。
果たして「パイプテクター」設置後の全鉄値は、当初1リットルあたり11ミリグラムだったものものが、1週間後には0.1ミリグラム未満となり、2週間後も効果が持続していることが確認できたことから、冷温水系だけでなく冷却水系にも設置。こちらも所定の性能を発揮し続けている(現在、旧館、新館全部に設置している)。
同社施設管理部の永井勤氏(電気主任技師)は「当ビルの冷温水配管(縦管)は6インチ管の2管式だが、これが老朽化した場合、配管スペースに余裕がないため、部分切除し新管を着け直さなくてはならない。そうなれば、お客様(テナント各社)にご不便をおかけすることになってしまう」とし、「パイプテクター」の導入効果に対して高く評価している。