2021年9月25日発行の「マンション管理新聞」第1182号にて、NMRパイプテクター設置10年後の給水管赤錆防止効果について取材記事が掲載されました。
以下、本紙掲載内容の要約です。
日本システム企画(本社東京)が開発した給水管更生装置「NMRパイプテクター」を設置して配管延命を実現させているマンションを訪ね、現況と今後について聞いた。埼玉県越谷市の「ライオンズマンション越谷北」(築30年、5階建て41戸)は築20年時に設置、設置1年後、設置5年後に続いて、このほど設置10年後の内視鏡による閉塞率調査を実施した。
「内視鏡による閉塞率調査に立ち会い、私もカメラをのぞいて管内状況を確認した。赤錆の進行が止まり、赤錆の黒錆還元化が進んでいることで赤錆に体積の収縮が見られ、閉塞率に改善が見られた」こう話すのは、北澤邦雄理事長だ。
NMRパイプテクターの設置前と設置後の赤錆閉塞率の改善データは、下記表の内視鏡調査写真から見て取れるように、着実に改善されている状況が見られる。2箇所で追跡調査を行っているが、特に一箇所では設置前に比べて13.4ポイントも改善、前回の設置5年後の調査時と比較して12.3ポイントも改善しており、ここに来てNMRパイプテクターの効果に拍車がかかった形だ。
設置前 (H22.11.19) |
設置1年後 (H23.12.16) |
設置5年後 (H28.07.08) |
設置10年後 (R03.08.20) |
閉塞改善値 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
内視鏡調査写真 207号室量水器 |
6.4ポイント 改善 |
|||||
閉塞率 | 43.2% | 41.7% | 39.7% | 36.8% | ||
内視鏡調査写真 403号室量水器 |
13.4ポイント改善 | |||||
閉塞率 | 50.9% | 50.6% | 49.8% | 37.5% |
北澤理事長がテーブルにティッシュを敷いて破片を置き、その破片の上に何かを近づけた。すると破片が浮かんでくっついた。
「この前、エントランス天井裏に配管されていた給水管の継手部から外部腐食のような形で漏水したので一部交換した。その際、旧管の継手の管内の錆コブの表面を採取した。それがこの破片」と北澤理事長。理事長が破片の上に近づけたのが磁石だった。破片が黒錆化(マグネタイト)していたので磁石にくっついたというわけだ。「私の期待通りに赤錆の黒錆還元化が進んでいる証拠」と話す。
このまま黒錆転換が進めば「建物寿命まで配管延命可能だ」と期待を寄せる。「あの時に、ライニング工事をしてなくて良かった」とも。
錆の破片の表面を拭うと黒錆化が確認できた
北澤理事長(左)も立ち会って赤錆閉塞率調査を実施
実は、2010年にNMRパイプテクター設置を決定する時に長期修繕計画ではライニング工事で立案されていた。
「つい最近、近隣のマンションで給水管ライニング工事が実施された。現場を見たけどコンプレッサーの騒音も大きく、工事も大掛かりで、あんな工事を当マンションでやると思ったらうんざりだね」
「NMRパイプテクターを設置して10年、あの時にライニング工事をしていたら、再ライニングを検討しなければならない時期にも当たり、またまた出費もかさむ。NMRパイプテクター設置による修繕予算削減効果は大きいね」北澤理事長は当時の管理組合の決断を振り返る。
同マンションは5年ごとに長期修繕計画の見直しを実施している。給水管対策費の削減効果で照明のLED化を実現、そして今年(※2021年当時)はエレベーターの交換工事も実施することができた。北澤理事長はこの10年間で3期目(1期2年)の理事長の大役を務めている。2期目の理事長時代は動力の電気料金の見直しで「電子ブレーカー」を導入、電気料金削減を実現している。
建物そして住民の高齢化、いわゆる2つの老いは、どのマンションも避けられない課題だ。
「そのためにも、経費削減というより、適切なコストでの維持管理が必要」と北澤理事長は語る。
建物寿命まで配管延命可能とするNMRパイプテクターは、こうしたマンションが抱える課題解決に、欠かせない装置の一つと言えそうだ。
上記効果検証に対して「嘘」「効果なし」と誹謗中傷し、配管更新へ導くブログが存在しますのでご注意ください。