実証実験 効果検証 3年
Huong Canh地区外観
本件のベトナム・ビンフック省水道局 Huong Canh地区の配水管(150A)では15年前から鋳鉄管が使用されていたことから配管内の赤錆腐食が進行しており、日常的に赤水が発生していました。この赤水問題を解決するため、配管内赤錆防止装置「NMRパイプテクター®」が鋳鉄製配水管(150A)の元に設置されました。
「NMRパイプテクター®」の防錆効果を検証するために設置前に北側500mの給水蛇口、西側300mの給水蛇口、及び南側600mの給水蛇口の3箇所から採水したところ、水の色は黄色~赤色に濁っており、水質検査からは水中の鉄分値は北側、西側、南側でそれぞれ7.0mg/ℓ、8.0mg/ℓ、及び23.0mg/ℓと配管内の赤錆腐食は非常に進行している事が判明しました。
所在地 | ベトナム ビンフック省 Huong Canh地区配水管(水道配管) |
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設置概要 | 敷設後約15年 |
設置日 | 2016年7月29日 |
設置配管/設置数 |
Huong Canh地区配水管(SGP管 150A)/PT-150DS×1台 |
水道局の協力の下でHuong Canh地区3箇所の配水管の水を採水し、その場で封印し現地より水質分析機関へ持ち込み提出しました。
採水ボトルの水中に含まれる鉄分値の結果から効果を測定しております。
← 下記の表は左右にスライドできます。 →
設置前 | 設置2週間後 | 設置8週間後 | 設置15週間後 | 設置3年後 | |
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Huong Canh北側 全鉄値(mg/ℓ) |
7.0 |
4.6 |
4.3 |
1.0 |
0.03未満 |
Huong Canh西側 全鉄値(mg/ℓ) |
8.0 |
2.0 |
3.1 |
0.5 |
0.03未満 |
Huong Canh南側 全鉄値(mg/ℓ) |
23 |
12 |
6.0 |
2.5 |
0.03未満 |
※検査機関:VIWASE(Viet Nam Water, Sanitation and Environmet JSC)
NMRパイプテクターの設置場所から北側500m離れた北側採水ポイント、西側300m離れた西側採水ポイント及び南側600m離れた南側採水ポイントのNMRパイプテクター設置前の水の色と水中の赤錆量はそれぞれ北側はうす茶色で7.0㎎/ℓ、西側は茶色で8.0㎎/ℓ、そして南側は濃い茶色で23㎎/ℓでした。設置2週間での北側は色は薄くなり赤錆量は4.6㎎/ℓに減少しました。西側も殆ど色はなくなり、2.0㎎/ℓまで減少。南側は色はうす茶色になり12㎎/ℓと減少しました。
設置15週間後には、北側の水の色はほぼ透明になり赤錆量も1.0㎎/ℓまで減少しました。
西側の水は同様にほぼ透明になり赤錆量も0.5㎎/ℓまで減少しました。
南側の水の色もかなり薄くなり赤錆量も2.5㎎/ℓと減少しました。設置3年後に追跡調査を実施したところ、北側・西側・南側の全てで水は完全に透明になり赤錆による鉄イオン値も0.03㎎/ℓ以下と日本の水道水のレベルまで水質は改善されました。このことでビンフック省水道局Huong Canh地区鋳鉄製配水管内の赤錆は黒錆化され、赤錆が水中に溶出することは完全に防止されたことが立証されました。
本結果に水道局の方はご満足いただき、現在もNMRパイプテクターを継続して使用いただいております。
NMRパイプテクター設置箇所 略図及び写真