2024年10月25日「マンション管理新聞」第1284号にて、インペリアル札幌(築50年)でのNMRパイプテクター設置後の、X線透過検査での効果検証記事が掲載されました。
以下、本紙掲載内容の要約です。
北海道札幌市の「インペリアル札幌」(築50年、8階建て、93戸)を訪ね、導入の経緯や評価などを聞いた。
「給水管更生に対するパイプテクターの効果はもちろんだが、汚水管・汚雑排水管への効果も実証され驚いている」
こう話すのは、インペリアル札幌管理組合の諮問機関である資産価値向上委員会の神野房公委員長だ。
この8月に給水・汚雑排水・汚水管のX線透過検査を多額の費用をかけて第三者機関に依頼した。
SからDまでの5段階評価で上から2番目のA評価が下された。
パイプテクターが設置されている給水管は「最大減肉率は18・3%、推定残存寿命は20年以上」との結果が示された。
パイプテクターの効果を裏付けた形だ。
神野委員長が驚いたのは「汚水管」と「汚雑排水管」のA評価だ。
汚水管と汚雑排水管に対してはなんら過去に対策を講じていないにもかかわらずの高評価だったからだ。
「以前よりパイプテクターを通過した水道水が排水管に流れることで、弱い効果ながらもパイプテクターの効
果があると聞いていたものの、これほどとは」(神野委員長)
同マンションがパイプテクターを設置するきっかけは、管理組合を対象に管理運営に関する情報提供を行って
いる地元のNPO法人の当時の代表が「パイプテクターを設置したことで、長期修繕計画表から“給水管”項目を除いた」
とのアドバイスを受けたことだった。
同法人の会員組合の中にも導入するところが増えてきたことで、8年前に設置した。
「当時は共用部の給水管を更新して17年ほど経っており、再更新せずに更生・延命を期待してパイプテクタ―を設置した」
同マンションは8年前に窓サッシの断熱改修、6年前に外壁の外断熱改修工事を実施した。
神野さんが委員長としてリーダーを務める委員会の名称をあえて「資産価値向上委員会」としているのも、
現状維持ではなくグレードアップを念頭においてのものだ。
数々の修繕工事を行ったことで、取り組むべき建物関係はほぼ終えたとして、次のターゲットを「水回り設備」と決め、
その基本データとしてX線透過検査を実施した。
その結果が「驚異の高評価」となった。
これを受けて、保険会社との値引き交渉にも入る予定だ。排水管対策は何もしていないということで、前回の
保険見直しでマイナス査定となったが、今回の結果を示すことでプラス査定で値引きが適用されるのではと期待を寄せる。