更新:2020年5月11日
配管内の赤錆防止装置「NMRパイプテクター®」
NMRパイプテクター®は、配管内の赤サビ問題に頭を抱えているマンション・病院などにとって画期的な装置であり、大変ご好評を頂いています。 その具体的なメリットとしては、マンション・病院などにおける配管内の新たな赤さび発生を防止し、既存の赤サビを水に溶けない黒サビに還元することができることです。 また配管更新(配管を新しいものに取り替えること)を不要にし、配管寿命を建物寿命まで延命することもできます。 さらには配管内の水に装置が接触しないため、衛生的で大変安心・安全です。 断水不要で設置することができるので、商業施設や病院にも導入事例が多い装置となっています。 加えてNMRパイプテクター®の導入費用は配管更新の1/5~1/10ですので、80~90%程度のコスト削減ができます。 そのコスト削減によって生まれた予算の余裕を上手く活用し、エレベーターの導入を実現した「コスモ梶が谷ル・セーヌ」について本連載ではご紹介致します。
ここでいったん、配管の性質についてお伝えしていきます。 (もっと配管について知りたい方はこちらの記事をご参照くださいね。) 配管は、通常であれば使用により内部に赤サビが付着します。 この赤サビは水に溶け、また鉄をボロボロに腐食していく特徴を持っています。 この特徴によって、赤水や赤サビ閉塞(赤サビで配管がふさがること)、また漏水や配管接合部のネジ山の脱落など様々な問題を引き起こしてしまうのです。 NMRパイプテクター®は、このような赤サビ問題を総合的に解決し、導入施設のランニングコストを削減することもできます。 それでは、NMRパイプテクター®のメリットについて、詳しくお話ししていきましょう。 大まかに分けて、三つあります。
赤錆劣化した給水配管内部
鉄をコーティングする黒錆の例「南部鉄瓶」
一つ目は、水の自由電子(水和電子)を利用することで、配管内の赤サビを黒サビという別の物質に還元することができる点です。 黒サビは水に溶けず、赤サビと比較すると体積が1/10以下の針状の固い結晶です。 南部鉄瓶や中華鍋など、鉄のコーティングに黒サビが使用されているのをご存じでしょうか? 黒サビは鉄の表面に緻密な皮膜を形成し、鉄を腐食する赤サビから守ることができます。 奈良・平安時代の神社や寺の釘や蝶番にも使用され、何百年も鉄を赤サビから守っているのです。 NMRパイプテクター®によって赤サビが黒サビに変化し、水に溶けだしていた赤サビが減少するため、赤水を止めることができます。 また従来の主な赤サビ除去方法の配管洗浄では、赤サビを除去する際に配管自体が傷つき、劣化してしまいます。 NMRパイプテクター®は赤サビをより体積の小さな黒さびに変化させることができ、配管自体を強化しながら赤サビ閉塞を改善できるのです!
二つ目のメリットは、取付工事の際、断水の必要がないことです。 通常配管更新の際には必要になってくるのがこの断水ですが、しかしNMRパイプテクター®であれば必要ありません。 導入先がマンションや団地等の住居である場合、住民の方が断水中は仮設トイレに並ぶ必要がありますが、その煩わしい思いをNMRパイプテクター®はさせずに済みます。 さらに、商業施設や病院などの施設では、断水による施設の運休は不可避であり、大きな損失になります。 それらを回避する事は、大きな利益となるでしょう。
断水中は、朝の忙しい時間帯でも仮設トイレを使用しなくてはいけません
NMRパイプテクター®の導入費用は
配管更新の1/5~1/10
三つ目は、配管更生工事(赤サビ対策として配管の内側を特別な塗料で保護する工事)や配管更新(配管を取替える事)をするよりも費用面で断然お得だということです。 一般的に配管更新をする場合は、マンション1戸あたり60~100万円程度の費用がかかります。 NMRパイプテクター®の導入費用は配管更新の1/5~1/10すなわち、80~90%程度のコスト削減ができます! またNMRパイプテクター®は、消耗する部品や薬剤などの使用がないため、ランニングコストがかかりません。 製品自体のメンテナンス作業も必要ないため、保守管理にかかる様々なお金や負担を削減することにも繋がります。 配管寿命を建物寿命まで延命させ、その間メンテナンス費用やランニングコストが一切かからないことは、お客様にとって大きな利益になります。 このように、配管更新費用や給水管の保守管理のためのコストを削減することで、予算を余らせることができます。 例えばマンションであれば、給水管用の積立金の余剰分を利用して、建物の資産価値の向上に充てることができます。 外壁塗装や屋上防水に活用したり、「コスモ梶が谷ル・セーヌ」のようにエレベーターを新設する事も可能です。
神奈川県川崎市高津区にある「コスモ梶が谷ル・セーヌ」は、配管の赤さび問題に頭を抱えていたマンションの一つでした。 管理組合建築専門委員長であった板谷氏に導入前のお話をお聞きしますと、当時の資金計画では給水管の更生工事を実施すると修繕積立金がゼロになる状況」だったそうです。 同マンションは今年で築31年を迎える7階建て72戸の建物で、斜面に建設されています。そのため玄関へは急勾配の階段が設置されていました。 また自転車置き場は玄関周辺に設置されており、自転車も階段を使って上がらなければなりませんでした。 その階段の上り下りのきつさから、入居当初よりエレベーターの設置要望が高かったそうです。 同マンションの長村理事長(当時の建築専門委員)は施設におけるNMRパイプテクター®の導入についてこう述べています。 「NMRパイプテクター®を早めに導入すれば、給水管の更生工事の時期を大幅に延長でき、長期修繕計画が改善され、資金的にも余裕が生まれる。」 実際に同マンションではNMRパイプテクター®の導入によって資金的な余裕が生まれ、NMRパイプテクター®導入と同時に住民の要望が多かったエレベーターの新設を検討に入れたとのことです。 資金的に充分可能と判断され、臨時総会にNMRパイプテクター®の設置とエレベーター新設の議案をセットでかけることができ、承認されたのです。
NMRパイプテクター®を導入した
マンション「コスモ梶が谷ル・セーヌ」
「コスモ梶が谷ル・セーヌ」は、築15年目の2002年にNMRパイプテクター®を設置しました。 実はNMRパイプテクター®設置の前年に専有部技管の抜管調査が行われ、エルボや継ぎ手箇所に赤サビ発生が見られたため、近い将来の対策が迫られていたそうです。 板谷氏が在籍していた当時の建築専門委員会は、脱気や磁気、セラミックなど更生装置の研究を進めていました。 そんな時、板谷氏が建築や空調などの学会誌、電車内の広告でNMRパイプテクター®を見つけたそうです。 同装置の防サビ理論については、化学の知見がある長村理事長(当時建築専門委員)の意見もあって、導入が決定されたとのことです。 この時の最大の決め手は、効果がなければ装置を外して返金できる「効果保証」と「その後の追跡調査」があったからだそうです。 保障の内容や調査について詳しく知りたい方は是非こちらをお読みください!
2012年に同マンションで実施された専有部技管の抜管サンプルは、一部黒サビ化も見られるほどキレイなものでした。 抜管サンプルは通常であれば調査業者がいったん会社に持ち帰り、ケースに入れて納入するスタイルが多いのですが、同マンションの場合はその場で切断、展示する方式が取られました。 抜管された配管内のそのきれいさに、住民の皆さんも驚いたそうです。 「コスモ梶が谷ル・セーヌ」の成功例について、長村理事長はこうも述べています。 「NMRパイプテクター®との出会いがあったから、念願のエレベーター(自転車も載せられる奥行きの広いかごタイプ)が新設できた。さらにマンションの付加価値が増大し、資産価値向上にも大きな影響を与えられた」 長村理事長は「今後も長期修繕計画を見直しながら、住民の方にとってより快適な住環境を目指したい」との思いも抱いています。
このようにNMRパイプテクター®の導入は、各施設にとって様々なメリットをもたらします。 水質保持・改善の効果もさることながら、コスト面においても多大な貢献を致します。 もしNMRパイプテクター®にご興味がある方は、ぜひ日本システム企画株式会社までお問い合わせください!