更新:2020年5月12日
配管内の赤錆防止装置「NMRパイプテクター®」
赤錆防止装置「NMRパイプテクター®」は、水道(給水)、給湯、空調配管の劣化や赤サビなどによって生じる赤水問題を解決してくれる画期的な商品です。 その働きはすでに発生している赤サビを黒サビに変え、さらには新たな赤サビの発生を防止してくれるというもの。 さらには、配管を交換するコストもカットできるので、配管メンテナンスの為に計上されていた予算をその他のメンテナンスにまわす事も可能です。 そのため多くのマンションや病院などの重要施設で導入されており、評価も非常に高い商品です。 今回はそんなNMRパイプテクター®の導入により、院内で使用する水の質が大幅に改善した熊本赤十字病院の事例についてご紹介します。
熊本赤十字病院は昭和19年に創立された歴史ある病院です。
日本赤十字社の熊本支部が運営する大規模な医療施設で、令和2年現在、25の診療科と490の病床を抱えています。
熊本赤十字病院は熊本県災害拠点病院に指定されていて、救命救急センター、小児救命救急センターも完備された医療施設です。 その他、熊本県内でも質の高い癌治療、出産前後の母子への医療を受けることができる施設のため、県内の医療を支える重要な役割を担っています。 もともと空港があった土地に建設されているため、施設の敷地も非常に広い病院です。 熊本県内にある病院では最も大きい面積を誇り、医療に関わる施設だけでなく血液センターも併設されています。
熊本赤十字病院の基本理念は、赤十字精神のもと医療や救援を通じて人と社会に寄り添うことです。 その基本精神は「人道・博愛・奉仕」の3要素で、これらの考えをもとに日々の医療活動が行われています。 それは患者に対するスタンスの指針ともなっていて、医療の際は患者の人格や倫理観、死生観を尊重し、信頼関係の構築に関しても高い意識を持って臨むことを表明しています。 これらのことから、熊本赤十字病院は熊本に住む人々の医療に対する安心・安全にとってなくてはならない存在なのです。
「熊本赤十字病院」がある熊本のシンボル熊本城
「熊本赤十字病院」がある熊本市
熊本赤十字病院は、歴史の長い医療機関であるだけに施設の老朽化による問題を抱えていました。 その中での問題として無視できないもののひとつが「配管の劣化」です。 医療施設の配管が劣化していた場合、以下のような問題点が挙げられます。
以下、それぞれについて具体的に解説していきます。
水道(給水)、空調冷温水配管に鉄管が用いられていると、鉄がずっと水に触れ続けることになりますので、当然酸化し、赤サビが発生します。 その赤サビが水に溶けその水を赤く染めて出来るのが「赤水」です。 赤サビは非常に進行が早く、水にも溶けやすいのが特徴で、赤サビが溶け出した赤水には鉄分が多く含まれています。 つまり、赤水を摂取し続けることは鉄分の過剰摂取に繋がるのです。 鉄分は全身への酸素の運搬を担う非常に重要な成分なのですが、過剰摂取をしてしまうと「鉄過剰症」が引き起こります。 鉄過剰症とは、鉄分を摂りすぎた結果肝臓への負担が増え、その肝臓機能の低下を招く現象のことです。 それは肝硬変や肝臓癌のリスクを増大させるだけでなく、内分泌系機能に影響を与えた結果、糖尿病を併発することもあります。 赤水を飲み続けることは健康によくありません。 参考: 鉄の摂取について(厚生労働省 eJIM) さらに赤水の問題としてしばしば挙げられるのが、早い段階でその存在に気づくのが難しいという点です。 通常、赤水というと赤く染まった水を想像されるかもしれませんが、実は赤サビが水道水に混入していてもなかなか色が変わることはありません。 そのため、味の変化や異臭で気がつくこともありますが、多くの場合は体調がひどく悪化するまで気がつかないという恐ろしい現象なのです。
「赤水」は健康によくありません
病院には精密で高価な医療機器があります
空調冷温水管の劣化によって引き起こされることのひとつに「漏水」があります。 赤サビが非常に脆いということはお伝えした通りですが、これが徐々に水に流れていくことで冷温水管内部の壁が削られていき、それが外部まで達することで水が漏れ出します。 高度医療施設において、漏水は医療器具などの故障に繋がる可能性があり、衛生面においても当然好ましくありません。 また、給水管の赤サビの発生は、水の出が悪くなる「赤サビ閉塞」のリスクも引き起こします。 そのため、熊本赤十字病院においても、水配管のメンテナンスは常に気を配っておくべき問題のひとつだったのです。
赤サビの問題を抱えていた熊本赤十字病院ですが、NMRパイプテクター®を導入することによってその問題を解決しました。
以下より、具体的にどう解決されたのかについて、NMRパイプテクター®の働きを解説していきます。
まず、NMRパイプテクター®がどうやって赤サビを除去するのかをご説明すると、それは赤サビから黒サビへの変換です。 この黒サビという物質は赤サビとは違い水に溶けず、その体積も小さいです。 そのため、鉄分過剰摂取の心配もなくなり、赤サビで発生していた水道管内の「つまり」や「出が悪くなる」といった赤錆閉塞も解決できます。 また、従来の水道管の洗浄方法では、赤サビを取り除く際に配管の中が傷ついてしまいます。 しかし、NMRパイプテクター®なら赤サビを体積が1/10の水に不溶性の固い黒サビに変えてくれますので、 配管を傷つけるような前述の工程を必要とせず、また黒サビが配管を補強します。
熊本赤十字病院では平成26年に配管の赤錆劣化防止対策としてNMRパイプテクター®が導入され、その後効果が認められたことから平成28年には施設全域に渡って導入されています。 パイプテクター導入前に行った水質調査では院内の空調温水の鉄分の含有量が1ℓにつき12.3mgと規定値1mg/lの12倍以上と大変赤錆が進んでいたのに対し、僅か2週間で0.07mgまで減少と、約82%もの濃度低下に繋がっています。 これには、熊本赤十字病院の小川係長も「導入後、数週間で透明感がわかった」と2018年の空調タイムスで答えており、NMRパイプテクター®の効果はまさに一目瞭然です。 また、NMRパイプテクター®の場合、配管を全面的に交換した場合と比較して約80%から約90%のコストカットが可能です。 NMRパイプテクター®の導入を決めた事によって熊本赤十字病院は、先の熊本大地震でも赤サビによる漏水から医療現場を守る事が出来ただけでなく、より多くの予算を他のことに割けるようになりました。
ここまでご紹介してきたように、NMRパイプテクター®を使えば、病院など重要な施設の空調、給水、給湯配管であっても低コストで赤サビの発生を防止しすでにある赤錆を不動態の黒錆に変え、配管を保護・延命するので配管更新を回避することが可能です。 もし、NMRパイプテクター®を導入の検討をされたいという方は、ぜひ日本システム企画株式会社までお問い合わせください!