更新:2023年11月14日
空調用亜鉛メッキ鋼管内に発生する熱をほとんど通さない赤錆は、
各部屋の銅製ファンコイル内に赤錆層を作り、
冷温水の熱の伝導を大幅に妨ぐため、冷暖房の効きが著しく低下します。
それにより、赤錆が発生している配管は同じ室温にするために10%~20%冷温水を
送り出す量が増加し、冷温水発生機やポンプ等の消費電力は10%~20%増加します。
NMRパイプテクターはファンコイル(鋼管)内の赤錆を熱伝導率が16倍で層の厚みが
1/10の黒錆に変化させ、ファンコイルの熱伝導効率を160倍向上させます。
冷温水の流量を10%~20%減少、そして冷温水発生機やポンプ等の消費電力を減少させます。
赤錆は銅合金より熱伝導率が1/180まで低下してしまいますが、
黒錆は赤錆より熱伝導率が16倍、さらに層の厚みが1/10になることで熱伝導効率を160倍に向上させます。
「NMRパイプテクター」
赤錆を体積1/10の固い不動態の結晶である黒錆に還元する装置
鉄 | 銅合金 (ファンコイル) |
赤錆 | 黒錆 |
---|---|---|---|
44.5 | 111 | 0.6 | 9.7 |
建物概要 | 所在地 | 東京都中央区八重洲口 |
---|---|---|
築年数 | 58年(2023年現在)ビル | |
空調冷温水配管 | 亜鉛メッキ鋼管 使用 |
赤錆劣化防止・延命を目的に、「NMRパイプテクター」を2015年7月に設置しました。
当初、各部屋のファンコイル内部に断熱性の赤錆層が形成され空調の効きが低下していましたが、
NMRパイプテクター設置1週間後には水中の鉄分値を1/100以下にまで低下させ、少しずつ
ファンコイル内の赤錆を熱伝導率が16倍で層の厚みが1/10の黒錆に変化させました。
それに伴いファンコイルの熱伝導率が160倍改善され空調の効きが向上しました。
その結果、設置1年前の冷温水発生機及び空調冷温水ポンプ等のエネルギーコストが、設置1年後に5%減、2年後に12%減と削減でき、ファンコイルの熱伝導率が160倍向上したことで冷温水の必要量が低下したことが確認されました。
設置前 | 設置1週間後 | |
---|---|---|
空調循環水中の 赤錆による鉄分値(mg/l) |
11mg/l |
0.1未満mg/l |
※水質基準値:1.0mg/ℓ(一般社団法人 日本冷凍空調学会)