更新:2023年12月8日
地震が発生した時に配管が外れる・または破損から漏水が起こりますが、これは甚大な被害の一つと言えます。
配管が破損する原因は、配管自体の赤錆劣化と言われています。特に配管継手部の赤錆劣化が進み、築後20年程で腐食によりネジ山が通常の半分以下に脱落するので、継手部分から地震で漏水が発生します。
地震による配管からの漏水を防ぐには、配管継手部の赤錆を体積1/10の固い黒錆に還元し、配管同士の結合強度を向上させる方法以外ありません。
まず、現在使用している配管の劣化状況を調べる必要があります。
空調配管や給水管など、各系統の配管には凡その耐用年数が官庁営繕に示されています。
空調冷温水配管(材料:亜鉛メッキ鋼管の場合)は約20年、給水管(塩化ビニルライニング鋼管の場合)は25年、給湯配管(鋼管)30年とされており、このことから建物寿命がおよそ50~60年であるのに対し、配管寿命は建物の約半分ということになります。
配管寿命が建物より短い原因は赤錆による経年劣化ですが、具体的にどのような状態から漏水が発生するのでしょうか?
※ 参考資料:実使用年数平均及び実感年数平均「東京ビルメンテナンス協会調査報告書2006年3月」
法定耐用年数・官庁営繕「平成17年版 建築物のライフサイクルコスト」
漏水の原因の一つに、「配管の継手部分(ネジ山)の腐食劣化」があります。
右画像の継手部のネジ山は、それぞれ築20年と築10年未満の建物のものです。
画像上部の①「築10年未満」のネジ山に比べて、②の「築20年経過」のネジ山の劣化は赤錆による腐食から半分近くまで脱落しています。
このようなネジ山の腐食劣化の状況は外観から判断することは難しく、気づかないところで赤錆による腐食劣化が進行して地震時などの衝撃による漏水の原因となります。また、強い地震が発生した場合は1つの建物内で漏水が多発する恐れがあり、とても危険な状況です。
赤錆劣化防止装置【NMRパイプテクター】
地震による漏水を未然に防ぐために、事前に配管継手部の赤錆を黒錆化し接合強度を強固なものにする必要があります。赤錆劣化は日々進行するものですので、早めの対策が必須です。
当社製品「NMRパイプテクター」は、配管内の赤錆を体積1/10の固い結晶である黒錆に還元することで腐食の進行を止め、配管継手部の接合強度を強化することで官庁営繕で定められた配管耐用年数の2倍以上である建物寿命まで配管寿命を延命する装置です。
外部から設置することで、水に触れず衛生的に配管の劣化対策ができます
配管内の赤錆が黒錆化
劣化の原因となる赤錆は水に溶けやすく、ネジ山の脱落以外にも赤錆層の形成による配管の狭窄・赤水等の問題を引き起こします。それに対して黒錆は水に溶けず、体積が赤錆の1/10以下の結晶となり、固い皮膜を形成することで腐食の進行を止める効果があります。この赤錆を黒錆に還元することで、配管の腐食劣化を防止し接合強度を強固なものにすることができます。
詳細は、下記の【詳しくはこちら】からご確認ください。
【NMRパイプテクター】の設置に赤錆を黒錆に還元できているかを確認するため、当社では様々な検証方法で効果を確認しております。
「内視鏡」による検証方法は、配管内の赤錆閉塞状態を撮影し専用の機材にて赤錆閉塞率を計測し、赤錆閉塞率の減少具合から効果を測定する方法です。
「フィルター」による検証方法は、蛇口に一定期間フィルターを装着し、付着した赤錆による捕捉物を水に溶かして水中の鉄分値を計測し、設置前・設置後の鉄分値の減り具合から効果を判定する方法です。
また、配管内の循環している水を「採水」する検証方法は、水中に含まれる赤錆による鉄分値を計測して設置前・設置後の鉄分値の減り具合から効果を測定する方法です。
これらの計測結果は、いずれも採取したものをお客様の手から第三者の検査機関(例:一般財団法人 材料科学技術振興財団・一般社団法人東京食品技術研究所)へお送りいただき、分析されたものから効果を確認しております。
冒頭でも述べた通り、配管の劣化状況は外観から判断することはできません。中には築浅の物件でも配管の施工状況によっては赤錆劣化が進んでいるケースも見られます。
いつ起こるかわからない地震に備えて、今一度配管の劣化状況を確認し早めの対策をおすすめします。
ご不安の方は、ぜひ日本システム企画までご相談ください。