更新:2023年1月11日
配管更新(給水配管の取り換え工事)の5分の1から10分の1の費用で導入でき、配管内の赤錆問題を解決できる装置としてNMRパイプテクター®が注目を集めています。
NMRパイプテクター®は国内外の4,300棟以上(2022年3月時点)の建物ですでに導入されています。東京都の名門私立大学であるC大学もそのひとつです。
今回は、C大学の大学図書館内で起きた空調冷温水配管の漏水問題と、天井裏の配管工事におけるアスベストのリスクを回避しつつ配管内の赤錆防止と強化を実現したNMRパイプテクター®の効果検証事例についてご紹介していきます。
NMRパイプテクター®を導入した「C大学」
NMRパイプテクター®を導入したC大学とは、どのような教育機関なのでしょうか?
C大学は都内にある私立大学で文系の総合大学という位置づけで運営されています。
複数の土地でキャンパスを展開している大学も多い中で、図書館は本部と同じ敷地内にあります。
交通アクセスに恵まれていて、電車通学しやすいところにあります。
NMRパイプテクター®の設置が行われたのは、そんなC大学の敷地内にある図書館です。
図書館が完成してから13年経過した平成12年に、図書館の空調冷温水配管の一部で漏水の発生していることが判明しました。
また循環水には赤錆が混ざり、着色が見られるようになりました。
もともと、C大学図書館では配管内の防錆対策として、防錆剤の投与を定期的に実施していましたが、平成8年(築9年)以降は薬剤投与を中止し、配管の更新を部分的に進めていました。
しかし主管及び枝管では更新工事の難しいことが後に判明しました。
なぜ更新工事が難しかったのでしょうか。
それは図書館の天井裏にアスベストが使われていたからです。
アスベストが危険な物質である事は、今となっては広く認知されておりますが、平成5年までは天井裏などにアスベストを施工する事が国土交通省の推奨する技術工法だったため、C大学の図書館に限らず、多くの建物で使用されました。
天井裏の配管更新工事を行うためにアスベストの除去作業が必要となりますが、除去作業をするためには特別な認可を受けた業者に依頼する必要があります。
施工箇所によって若干の違いがあるものの、通常の配管更新費用の2~3倍ほどの費用が必要になります。
もし配管更新工事を行うとなると、その工事期間中、建物を使用する事は出来なくなります。 建物にもよりますが、数か月間から半年もの工事期間を要します。 さらにアスベストが天井裏に使われていると、配管更新工事を行う建物だけでなく、周辺の施設の使用制限も必要となります。作業中、アスベストが飛散する恐れがあるからです。 そうなると図書館だけでなくほかの施設も長い期間、使用中止になります。 教育プログラムに深刻な影響を及ぼす事が容易に想像できます。
一方で、NMRパイプテクター®は、上流側の配管の外側に装着するだけで設置工事が完了します。 アスベストの除去作業が省略できるので、大幅なコスト削減が可能です。 また建物を使用しながら工事を進めることも可能なため、図書館や周囲の施設の休止の必要もなくなります。 このような背景もあり、大手ゼネコンのT建設株式会社の推薦によりC大学の図書館ではNMRパイプテクター®を導入することが決まりました。
アスベストのイメージ
配管内の赤錆防止装置「NMRパイプテクター®」
NMRパイプテクター®は、空調冷温水配管の外側に装着するだけで、配管内部の赤錆の発生を抑制し、既存の赤錆を黒錆に還元する装置です。 鉄が腐食劣化した赤錆は、水に溶け出し赤水の原因にもなります。黒錆は赤錆と違って水に溶けださない体積1/10の固い結晶の不動態となり、鉄の表面に皮膜を形成することで、赤錆の進行から鉄を守る効果があります。 NMRパイプテクター®を使用すれば、配管の寿命を従来よりも40年以上延命できます。
C大学の図書館ではNMRパイプテクター®の設置後、質量分析による効果検証によって空調冷温水配管内の赤錆中の黒錆量が増加している事が確認しました。
一般的には赤錆中の黒錆量は10%程度ですが、NMRパイプテクター®を設置してから16か月後の調査では、赤錆中の黒錆量は55.4%と高い数値を示しました。
他はカルシウム分と赤錆で44.6%ですから、黒錆の占める割合が赤錆よりも大変多い事が分かります。
また設置39か月後の調査では、黒錆の量が74.2%にまで増加しました。
その後、ますます赤錆の黒錆化が進み、20年が経過した現在では錆中の黒錆量が100%にまで達している事が期待できます。
外部腐食が発生しない限りは、配管の更新工事は全く必要なくなった事になります。
配管更新を行うとなると、工事は大掛かりになり、膨大な費用もかかります。 しかしNMRパイプテクター®であれば小規模の工事で設置が完了し、設置費用も配管更新費用の5~10%程度で済みます。 また、今回のようにアスベストが使用された建物の場合は、配管更新費用に加えて、アスベスト除去費用(配管更新費用の2~3倍ほど)などがかかりますから、設備工事を請け負ったT建設株式会社がNMRパイプテクター®をC大学に推薦したのも頷けます。
左:NMRパイプテクター®未設置の配管内
右:NMRパイプテクター®設置16ヶ月後の配管内
大学にある図書館は、連日多くの生徒が利用します。
もしこの図書館を配管更新工事のために数か月単位で閉鎖するとなると、勉学に多大な影響を及ぼします。
加えて、C大学の図書館のように天井裏にアスベストが使われていると、その除去のために、工事期間や費用が大幅にかさみます。
NMRパイプテクター®は、大規模な工事を必要とせず、空調冷温水配管の外側に設置するだけで、配管全体で防錆効果を発揮しますから、こういった状況でも迅速かつ柔軟に対応する事ができます。
アスベストが使われた建物内の配管や、コンクリートに埋没した配管など配管更新工事が困難な問題をNMRパイプテクター®は解決します!
配管メンテナンスにお困りの方はぜひ一度日本システム企画株式会社までご相談ください!