更新:2023年2月24日
コラム「#23 ライオンズマンション越谷北における給水管の配管延命事例①」では、2010年にNMRパイプテクター®を導入したライオンズマンション越谷北の給水管の赤錆問題を解決した事例についてご紹介しました。ライオンズマンション越谷は「マンション管理新聞」で2016年と2021年の2回取材が行なわれ、NMRパイプテクター®設置後の経過が非常に良好である事が当マンション管理組合の北澤理事長から語られています。
今回は「マンション管理新聞」で取り上げられた内容を含め、設置から10年経過しての配管内赤錆の黒錆還元状態や赤錆の体積縮小改善効果などNMRパイプテクター®の導入によって生まれたメリットについてご紹介します。
「マンション管理新聞」2021年9月25日 第1182号に掲載
別物件の接合部赤錆劣化例
NMRパイプテクター設置が検討される前にライオンズマンション越谷北で行われた抜管調査で、給水配管継手部の赤錆発生が指摘されていました。
この問題解決のため、当時のマンション管理組合の理事会では様々な配管更生方法が検討され、その中から理事の一人が電車広告で見たという当社の配管内赤錆防止装置「NMRパイプテクター」が採用されました。
自動車のブレーキ技術者でもある管理組合理事長の北澤邦雄さんは「錆にはちょっとうるさい」とご自身について話し、NMRパイプテクターの赤錆から黒錆への還元理論を聞いてご納得いただいた上で採用されました。
この他にも、使用耐用年数が40年という事から「建物寿命まで配管を維持できる」という点、これまでの導入先が誰でも知っているような有名な学校や病院であること、そして効果検証の保証制度があることからNMRパイプテクターに対する信用度が上がり、実際の導入に至りました。
北澤理事長の立会いのもと効果検証を実施
配管内における赤錆閉塞率を内視鏡による検証方法で調査しました。その結果、設置前と比較して配管内の新規の赤錆発生は停止しており、1年後・5年後と年数を追うごとに黒錆化が進行することで赤錆の体積が縮小改善されていることが確認できました。(右記比較表参照)
その結果、当初の長期修繕計画で予定されていた修繕費を1/3にまで抑えられ、浮いた修繕積立金は照明器具のLED化を行うなど有効活用されました。さらにエレベーターの更新も検討される程の予想を上回る配管の修繕費削減効果が見られていましたが、この赤錆閉塞率改善効果はその後どのようになったのでしょうか?
設置から10年後となる2021年8月、北澤理事長も立会いの下で効果検証が行われました。内視鏡による調査では、5年前のA号室での閉塞率39.7%に対して36.8%、B号室での閉塞率49.8%に対して37.5%と更に縮小改善が見られ、それぞれ設置前と比較して14.8%、26.3%の閉塞率改善値が見られました。
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A号室 | 閉塞率 | B号室 | 閉塞率 | |
---|---|---|---|---|
設置前 | 43.2% | 50.9% | ||
設置 1年後 |
41.7% | 50.6% | ||
設置 5年後 |
39.7% | 49.8% | ||
設置 10年後 |
36.8% | 37.5% | ||
14.8%改善 | 26.3%改善 |
錆コブから黒錆化を確認
マンション管理新聞の取材時に北澤理事長は机の上にある破片を置き、磁石を近づけて破片が浮かんでくっつく様子を見せました。 「一部配管交換した際、旧管の継手部配管内の錆コブの表面を採取した。それがこの破片」 磁石にくっついたことから、破片がマグネタイト(黒錆化)していることが明らかになりました。 この試みに「私の期待通りに赤錆の黒錆還元化が進んでいる証拠。このまま黒錆化が進めば建物寿命まで配管延命可能だ」と結果にご満足いただいておりました。
2010年にNMRパイプテクター設置を採用する前は、長期修繕計画ではライニング工事が立案されていました。近隣マンションでは実際に給水管ライニング工事が実施されており、その様子を見て北澤理事長は次の点を指摘しました。
・騒音が大きく、工事も大掛かり
・再ライニングが必要になり、修繕費用がかさむ
「現場を見たけどコンプレッサーの騒音も大きく、工事も大掛かりで、あんな工事を当マンションでやると思ったらうんざりだね。NMRパイプテクター®を設置して10年、あの時にライニング工事をしていたら、再ライニングを検討しなければならない時期にも当たり、またまた出費もかさむ。NMRパイプテクター設置による修繕予算削減効果は大きいね」とコメントされました。
NMRパイプテクター®の特長の一つとして、設置作業では大規模な工事が不要で、配管外側に装着することで設置が完了することから騒音や断水が無く、日常生活への支障がありません。
また、今回の設置から10年後に行われた効果検証から、配管の赤錆劣化を停止されている事が確認されたので、今後新たに配管修繕を実施する必要なく、配管内の延命を持続できることから長い目で見ても修繕費用が大幅に抑えられることが立証されました。
ライオンズマンション越谷北ではNMRパイプテクター®の導入後、修繕予算の削減効果から照明器具のLED化を実現。そして2021年にエレベーターの交換工事も実施することができました。北澤理事長はこの10年間で3期目の理事長の大役を務められ、2期目の理事長時代は動力の電気料金の見直しで「電子ブレーカー」を導入し、電気料金の削減も実現しました。
以NMRパイプテクター®のメリットは配管の更生だけでなく、マンションの資産価値の向上に繋げられる点とも言えます。
今回の給水管における赤錆の黒錆化・赤錆閉塞率の縮小改善効果の持続性と、修繕費用削減の成功事例から北澤理事長は「経費削減というより、適切なコストでの維持管理が必要」とお話されました。
経費が削減できても、効果が発揮されなければ意味がない。逆に効果を得るために莫大な費用を背負わなければならないかといえば、そうとも言えない。マンション管理においても、コストパフォーマンスの良さが求められていると言えます。
どのマンションにおいても、建物の老朽化は避けられない課題です。
昨年の4月に施行された「マンション管理適正化法」の改正では、今後も高経年のマンションが急増する見込みがあることと、老朽化が進み維持・修繕等が困難なマンションの再生に向けた取組の強化が求められたことが背景とされています。(詳しくはこちら)
マンションの老朽化に伴う維持・修繕が難しくなる理由の一つに、予定になかった修繕工事の発生や修繕工事費の高騰から、建物の資産価値を上げるどころか維持するための修繕費用が不足してしまうケースも少なくありません。
マンションの管理・維持における事前の課題解決のために、是非NMRパイプテクター®の導入をご検討ください。